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  ケース1  

80歳の少し手助けが必要なおじいちゃん(歩行がやや困難)と70歳の元気なおばあちゃんの二人で、一軒家(平屋建)に暮らしている。

家屋内における移動等に際して
 歩行がやや困難であるおじいちゃんの歩行能力を維持するために、まず、ベッドから立ち上がることに対する負担を軽減するため、高さ調整ができる電動ベッドの導入が考えられます。室内における移動は、できるだけ本人の歩行でできるような環境を整備することが重要です。室内環境はバリアフリー化(段差を無くす)し、廊下等を移動する場合は、手すり、杖または歩行器を導入します。

外出に際して
 玄関の上がり框の段差で座れない場合、玄関に椅子を置くことによって、靴の履き替えを座って行うことができます。また、段差で座れる場合は、床に座って履き替えることになります。どちらの場合も、立ち上がりを補助する手すりが設置されていると便利です。玄関から道路に出る時、緩やかな階段を利用する場合は、手すりを設置することにより、安全性を確保できます。しかし、階段の傾斜がきつい場合は、段差解消機を設置することにより、外出時の負担軽減と安全性の双方を確保する等の方法も考えられます。
 また、歩行能力の程度にもよりますが、ちょっとした遠出には、電動三輪車を利用して町に出ることもできます。散歩する時には、補助的に車いすまたは歩行器、杖を使用して生活を楽しむことができます。
 
  ケース1を生活の場面でみたときの用具の関係はこちらをご覧ください。  
 
【ケース1の一場面(イメージ)と福祉用具の一例】
CASE1
 
電動ベッド
 スイッチ操作一つでベッドの高さ上下、背上げや膝上げなどが行えます。介護者の作業しやすいベッドの高さに調整すると、介護負担が軽減されます。身体状況によっては、車いすとベッドを同じ高さにすると水平に移乗することもできます。背上げ機能は、ベッド上の食事や書き物するには便利です。ベッドの手すりなどをうまく活用すると自立の促進につながります。

和室用立ちあがりいす
 手元スイッチの操作で電動で座面が昇降する椅子です。床に座ることや床からの立ちあがりが困難な人が使用しますが、一般の方でも便利に使用することができます。

スプーン
 指や手首の機能が低下してスプーンが握りにくくなった時に使用するスプーンです。スプーンの首の部分が上下・左右に自由に曲げることができる可動式のものと曲がったままの固定式のものがあります。柄の部分には、スポンジなどをかぶせ、持ち手を太くしたりすると握りやすくなります。

すくいやすい皿
 皿のふちが内側にカーブしているため、皿の中の食べものがスプーンなどで楽にすくえます。皿の底にはすべり止め加工がついています。デザイン性の優れたものや素材を選ぶと食事が楽しくなります。

手すり
 安全に楽に移動するために廊下、玄関、階段、トイレ、浴室等にとりつけます。横手すり、縦手すり、L型手すり、斜め手すり、格子状手すり等々身体状況や用途によって使い分けます。取り付け位置は個人差があり、使用する人の意見をとりいれ設置します。手すりの太さ、色、素材等、種類は豊富です。

シルバーカー(歩行補助車)
 高齢者の外出用として普及しています。荷物をかごの中に入れて押し歩くことができます。疲れたら、腰かけて休むこともできます。グリップの高さを身長にあわせて調節すると安全に楽に使用できます。キャスターのスピードが速すぎると体から離れてしまうので危険です。ブレーキの操作が可能かどうかなど、安全に使用するためのチェックが必要です。

家具調ポータブルトイレ
家具調のポータブルトイレは安定感があり、部屋におくと優しい感じがします。座面や肘かけの高さが調節可能なものを選ぶと便利です。肘掛けが取り外せるものは、ベッドと高さを同じにすると楽に横移動ができます。足を引く空間(けこみ)があると立ち上がりがしやすくなります。 

【ケース1の続き】

 おばあちゃんは、このごろ夜間に何度かトイレに行きます。夜に寝ぼけていて転倒してはいけないので、寝室にある押入を改造してトイレをつくることにしました。寝室に一番近いところにトイレをつくると、おじいちゃんもポータブルトイレを常時使用しなくても、昼間だけでもこのトイレが使えそうです。
 新しいトイレはこんな工夫をしてみました。1)軽い力で開閉できる引き戸 2)段差をなくした床 3)大きめの操作ボタンのあるウォシュレット付きの洋式トイレ、 4)体のバランスを保持し、立ち上がるためにL字型の手すり 5)気分が悪くなった時のための緊急コールなどです。
 二人とも、お風呂は楽しみにしています。おじいちゃんは、ゆっくりですが交互型歩行器を使って移動します。脱衣場には衣服を着脱しやすいようにベンチを置き、冬場はパネルヒーターを用意して室温対策にも気をつけました。浴室には段差があったので、すのこを敷いて段差を解消すると、浴槽は40pぐらいの高さになり、縁に一旦腰掛けて手すりを使って入浴することができます。しかし、おじいちゃんの入浴については、そろそろ入浴サービスを受けた方が無難ではないかとおばあちゃんは思い始めています。

交互型歩行器
 左右の握り手を交互に動かして歩行する歩行器です。室内の通路幅にあわせて、歩行器の幅が調節できるものもあります。ベッドやトイレからの立ち上がりの際に手すり代わりにすることができます。ただし、室内に段差があると場合は、十分に注意して使用します。

マットレス
 マットレスには、いろんなタイプのものがあります。適度の保温性や吸湿性があり、通気性の高いものを選びます。なかでも、弾力性に注意しましょう。長時間ベッドで休んでいる人には、マットレスの硬すぎるものは苦痛となります。座り姿勢をとり自分で移乗する人にとっては、柔らかすぎるものは体が沈み込み移乗や起きあがり動作を妨げます。マットレスの厚さも大切です。車いすへの移乗などは、車いすの座面とマットレス上の高さと同じにすると移乗しやすくなります。

エアーマット
 電動式ポンプで空気を送り、マットの膨張・収縮を加減し体圧分散をはかるマットです。褥そう予防のためのマットですが、本人にとっては寝返りが、介護者にはおしめ交換などが不自由になります。褥そうが完治したら取り外しましょう。おじいちゃんも元気になったので、エアーマットを取り外しましょう。

ハンドルグリップ
 二人とも、ドアの丸型ノブが使いにくくなって、うまく回すことができなくなりました。丸型ノブにレバー付きのハンドルグリップをつけると簡単に回すことができます。家中の水栓もレバー式にすべて取り替えました。とても、動作がしやすくなったと二人とも大喜びです。日常の些細なことですが、高齢者には負担が大きいのです。

サッシ用取っ手
 二人ともサッシ窓の取っ手が小さく、開閉しにくくなりました。握りの大きな取っ手をサッシにつけました。今まで苦労してサッシの開閉をしていたのが、嘘みたいに簡単にできるようになりました。この取っ手は吸盤で取り付けるので簡単に取り外しができます。

つえ
 おばあちゃんは元気で、日常生活も自立しています。老人会で日帰り旅行をする時は、バッグのなかに携帯用のつえをいれています。携帯用のつえは4つに折りたためて、コンパクトになります。やはり長時間歩くと足に負担がかかりますが、つえを使用するとらくに歩行できます。おばあちゃんは、「お年寄りのなかには、つえはかっこわるいと思う人がいるけど、やっぱりつえはらくに歩けるいい道具だ。」と感心しています。


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