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  「福祉用具関連産業の地域振興に係る福産学官ネットワーク
形成に向けた展開手法の検討」報告書要旨
(平成13年3月)
 

1.調査の目的
 21世紀初頭、我が国の急速な高齢化に伴い、多様な消費者ニーズに対応するための重要な産業分野である福祉用具関連分野が成長している。産業分野の成長に伴って、消費者、産業界、研究者まで幅広い分野における横断的かつ一元的な情報提供システムと共有化の必要性が高まりつつある。こうした状況の中で、福祉用具の産業化に向けた地域展開への期待されている今日、全国各地域の大学等高等教育機関においては、当該分野の関連学科の設立が相次ぎ、大学等に蓄積されている知見を具体的に地域への還元が、広く社会一般から期待されてつつある。
 ここでは、こうした現状を踏まえ、地域に賦存する大学の知的資源を中心とした新しい福産学官連携のあり方について、その具体的手法を検討・提言することを目的として検討されたものである。

2.福祉用具関連分野の産業化に係る地域資源連携が求められる背景と近年の動向
 福祉用具関連産業の高度化のため「知見の蓄積・体系化」の必要性が高まっているものの、現在は、医療福祉サービス現場での「経験則志向」と研究現場での「先端技術研究志向」の二極化傾向が進み、両者間でのコミュニケーションは多くはない。その結果として、現場での対応事例が研究に反映されない、あるいは、研究成果が現場に還元されない、といった状況が生じている。
 こうした状況を解消するひとつとして、平成12年9月に「日本生活支援工学会」が設立され、福祉の現場と研究者が集い、連携することによって、双方の知見・知識を共有していくための仕組みが作られている。
 一方、地域では、福祉用具関連産業が地域密着型であることから、主要な地域産業振興策と位置づけているケースも多いことから、自治体が参画する「福産学官連携」で研究開発に取り組んでいる例が数多く見受けられる。
 しかし、ひとつの地域、ひとつの知見・知識のみでは、福祉用具に求められる多様なニーズに的確に対応することが困難であることから、より幅広く知見を共有できる新しい連携の仕組みが、今求められている状況にある。

3.福祉用具関連産業における、地域での福産学官連携の諸活動の状況
 福祉用具関連産業の地域的な取り組みの現況を把握するため、全国都道府県、政令指定都市及び各自治体の公設試験研究機関等を対象に、調査が実施された(平成12年初頭に実施)。
 その結果、a.ほとんどの地方自治体で医療・福祉関連産業の育成・振興方策が実施あるいは検討されている。b.その内容は「産学官共同研究等の研究会等」や「シンポジウム等の各種イベント」、「インターネット等を活用した当該産業分野に係る情報のネットワークの構築」「研究開発助成や補助金の交付」等である。c.公設試験研究機関の7割以上が、福祉用具関連業務を行っている。d.主たる業務内容は、「研究開発」「研究会活動」「各種技術指導」等であった。

4.地域における関係機関が求められる期待・要望と資源の関係
 福産学官連携による活動は、全国各地域で既に活発に行われている。こうした諸活動の中で、実際の医療福祉サービス現場と研究現場でのコミュニケーションが未だ十分ではないといわれており、こうした状況を解消し、もって、関係者間での知見をより円滑に交換できるようにするためには、それぞれの現場が持っている資源や知識と他の分野から求められる資源・知見を明らかにすることが、こうした地域における連携ネットワークをより円滑化することが期待される。こうした視点から、ここでは、当該産業分野において、始めての試みとなる地域に存在する関係機関への期待や要望などに関する関係表を作成した。
関係表関係表を見る


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